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麻黄の使用方法を間違い 人を死亡させ 処方医師が刑罰を受けたお話しです。本草綱目北京語古文体を日本語に翻訳です。

韓国の建国大学の 

全 炳台教授と木室ミエコ共同での

物語の本草綱目 北京語の子文体を直訳したものです。

近いうちに 生薬 117品目に渡る この本を出版致します

目次

1.辛解表

  浅はかな弟子(麻黄)

 

昔、ある山村に、薬草を採集する老人が

住んでいた。

この老人には息子が居なかったので、

代を継ぐ事が出来なかった。

その上、薬草の知識を伝授する事も出来ないので、

弟子を一人取る事を決めた。

処が、この弟子は欲が深くて傲慢(ごうまん)だった。

 

薬草に対する知識を少しだけ 得る様になると恩師の老人は眼中にも置かず、

こっそり 薬草を盗み売っては 

そのお金を横領する様になっていた。

老人は弟子の態度が気に入らなかった。

遂に老人は決心した。

‟お前は既に薬草に対する採集法を学んだ

此れからは独立して行きなさい。“

“ハイ、承知しました。”

弟子は、もっと 恩師の傍(かたわ)らで薬草について学ぶべきであったが、

今更 如何しようも無いのでこの様に返事した。

しかし、老人は考えた

‟こいつの経験不足が心配だな。“

全てに用心深さが無いのが気になった末、

念の為  次の様に付け加えた。

‟葉が無い薬草の場合は 根と茎の使用法が違う。“

茎は汗を出す発汗作用が有るのに対し、

根は汗を止める作用がある。

 

人の生命は天によるけれども、

万が一にも薬を誤って使用すれば、

薬が反って人を殺す事も有るという事を

銘心(めいしん)しなければならない“

もう一度注意を促しながらも老人は

気が気でなかった。

その場で暗誦(あんしょう)を繰り返し、

心深く記憶に残る様に言い聞かせた。

しかし 弟子は、此れから独立していく

喜びに気が浮かれ、

此れ以上 老人の小言は聞きたくないという気持ちで、

老人の注意などには耳を貸さなかった。

或る日、

弟子は恩師の老人に別れの挨拶を告げて、

薬草の採集販売を始めた。

 

老人と別れた後、弟子は益々 肝が太くなり、

薬草に対する知識が不足しているにも関わらず向こう見ずに患者を治療した。

遂に葉が無い薬草を誤って使い、人を殺してしまった。

死んだ人の家族らは、 役所に彼を訴えた。

 

“君は薬草に対する知識を誰に習ったのか?”

役所の役人が尋ねると、彼は老人の名前を告げた。

老人はすぐに証人として尋問され役所に

連れて行かれる事になった。

“一体 どの様に教えたら、患者が薬草を食べて死ぬ様な事になるのか?

‟私の話を聞いて下さい。私は弟子が失敗するのを恐れ、

葉が無い薬草に対する用法を歌にして暗記する様、彼に特別に注意を与えました。“

役所の役人は、弟子にその歌を暗誦させてみる事にした。

‟汗が出る様にする時は茎を使い、

汗を止める様に

する時は根を使う。“

もし 誤って使用すれば命を落とす。

弟子はさらさら暗誦した。

“では尋ねるが、患者は汗を流していたのか?”

‟はい、全身に汗を流して居ました。“

“君は 何を与えたのか?”

‟茎を与えました。“

‟何と! 汗を流している人に、どうして汗が出る様にする発汗薬を与えたのか

弟子は棍杖(こんぼう)で40回打たれ、監獄に3年間投獄された。

 

監獄に投獄された弟子は、胸中深く 後悔し反省した。 

刑を終えて出所すると、

そのまま恩師の老人の元を訪れて心より

謝罪した 。

‟此れからは私は生まれ変わった積りで、

今後の人生を医術に献身する様、決心しました。“

老人は、弟子が心から悔い改めた事を見て、改めて弟子にする事に決めた。

あらゆる薬草の使用法を教え、弟子も熱心に勉強した。 

 

葉が無い薬草の使用法も詳細に

習い、慎重に扱わなければならない事も

充分に解るようになった。

そして、この薬草の名前を麻煩草(まはんそう)と変える事にした。

麻煩は面倒臭い、煩わしいとの意味である。

別の言い方をすれば、薬草の使い方に誤ちをなせば、

いろいろ面倒臭い事になるという意味だ。

 

後々、

この薬草の根が黄色である事から、

後世の人々が麻黄(まおう)と名前を変え、

今に使われている。

葉が無いので、

通称、無葉草とも言われている。

麻黄は、風邪の初期に汗が出ない時に使われる風邪薬で、

咳を止め、風邪の為 体に痛みが有る時も痛みを取り除いてくれる。

エフドリン(ephedrine)が入っており、心臓を比較的強く興奮させ、

心筋の収縮力を強めて血流量を増加させ、血圧を高めて血管の収縮作用と弛緩作用をする。

冠状動脈、脳、筋肉血管を拡張させて血流量を増加させ

 腎臓、脾臓等内臓と皮膚粘膜血管を収縮して血流量を低下させる。

膀胱の括約筋の張力を増加させ、夜尿症にも効果がある

 

 

※木室ミヱコ

汗を出し過ぎると死亡する意味

昔の人は貧しい為 症状が酷くならないと医師に罹らない。

そのため 酷い 症状の方が漢方薬を服用してきました。

汗は心の液と言われています。

 

運動選手が汗を搔くのと意味が異なります。

運動選手は気が充足しているため

水分代謝機能が活発で余分な水分を排出する

余分な水分を排出してしまえば 汗は止まります。

しかし

病気からくる汗は 止まらない。

 死に至るのです。

気が足りないと 汗を止める事ができない。

または 体が冷えすぎても汗を止める事が出来ない

汗は心の津液(ちんえき)と言われています

汗を搔き過ぎると心臓が消耗するのです。

そして 死に至るのです。

 

 

 

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