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本草綱目 北京語の古文体の翻訳です。 荊芥 

 

 

漢方薬を勉強される方の為に翻訳しました。

漢方薬は一つ一つの

単味の生薬の効能効果を掴む事で

処方を正しく使いこなす事が出来ます

症状だけで漢方薬を選び患者さんに

処方すると言う事は

副作用を起こす事になります。

その漢方薬が

冷やす性格? 温める性格? 乾燥させる性格? 

潤わせる性格? 風を除く性格? 暑を除く性格 ?

風 寒 暑 湿 燥 火 が病気の由来による場合

薬の性格を掴んで処方する事が大事です。

 どのような性格の処方なのか掴む事で 

正しく重病人の方が生きがえる程の

効能効果を発揮します。

それができなければ 

重病人に処方した場合

死に至らしめてしまいます。

将来は 本として出版するつもりです

今は 

漢方薬を学んでいる方々の爲に

お役に立てる事を願って本文を記載致します。

翻訳者

著者

韓醫學博士 李豊遠

Donggukk-Royal University of America, LA

(米)Uuin University, Compton 博士取得

 

農學博士 全炳台

(韓)建國大學校 食品生命科學부 敎授

(日)東北大學大學院 博士取得

 

Mieko Kimuro

株)オータニ 漢方藥局

 

1.辛温解表薬穂

  1. 中風に罹った妻 荊芥(けいかい)

荊芥(けいかい)は、通常、荊芥穂(けいかいすい)

と呼ばれる一年生の草木植物で、

四角形の葉はとても細く、いつも強い香りを発している。

毎年 5月に咲く花の形が穂の形に似ているので、

荊芥穂と呼ばれている。

昔の人達は幼い芽を摘んで

野菜として食用に供していたが、

後日、

体温を温める機能が有る事が分かる様になり、

薬剤として使い始めた処、

産後中風に良い効果が認められた。

昔、

ある村で、30歳余りの婦人が初産で男の子を産んだ。 

家族達は皆喜び、知り合いを皆招いて宴会を催した。

連日、

招かれた人達は赤ん坊をあやし乍ら楽しく遊んだ。

 

家中笑い声が絶えなかった。

或る日の事、昼食を食べ終えて休息を取っている

うちに、赤ん坊と母親は眠りに落ちた。

母親は眠りながら、

暑いせいか薄い布団を蹴飛ばした。

処が、

夕方頃になっても母親は起きる気配が無かった。

余りに疲れているせいだろうと思って

其の儘にしていたが、 

しかし

 夫と姑は気になったので部屋に入って見た処、

母親は身が固まり言葉も出せないではないか。

笑い声で一杯だった家中は

忽ちのうちに悲痛に包まれた。

急いで医者を呼んだ。

処が 医者は患者を 

一瞥(いちべつ)し、軽く見下し

 また

家族達の落胆した表情を見ては、

診察もせずに 其の儘 帰ってしまった。

そこで2番目の医者を呼んだが、

彼は家族らの話を聞き、

患者の様子をちょっと眺めたのち、

脈を測っても診ないで帰ってしまった。

3番目の医者も、ただ患者の様子をちょっと

眺めただけで帰った。

見込みが無いのだ。”

 

三人の医者の行動を終始見ていた家族達は、

悲痛の余り号泣した。

丁度 その時、

一人の老人が入って来た。

年を取り、髪は真っ白で有りながら、

両目はギラギラと鋭い光を帯び、

両耳は鋭敏で小さな聲までも

聞き逃さないという風体だった。

 

ゆっくりと家族に向かって

歩いてくる老人の姿は、

あたかもある大きな権威を持っている様に

見受けられた。

彼は泣いている家族らをなだめながら、

婦人の普段の生活や

その他の色々な事情を聞き終わった後、

患者がいる部屋に向かって 

ゆっくりと足を運んだ。

‟私がご婦人の病気をちょっと診ても良いでしょうか?” 

 

夫は老人の申し出を聞くと、頭を下げて頷いた。

‟私は治療をするだけです。

しかし、

こういう病気を治す薬が無いので

自信は持てません。

仮に治癒が出来なくても

私を恨まないで下さい”

‟その様な心配はなさらないで

治療をお願いします。”

‟では 最善を尽くしてみましょう。”

老人は懐から小さな薬瓶を取り出し、

少量の黄色い粉末を紹興酒に混ぜて、

婦人の口に振り入れた。

家族達は患者の枕元に座って 

容体を注視していた。

 それから3.4時間過ぎた頃、

 婦人の手が少しずつ動き始め、 

それから足も動き始めた。

感覚を失っていた患者が知覚を取り戻す様だった。

老人は 今迄の緊張を緩め、

口元に微笑みを浮かべた。

家族達は老人の表情を見て喜びの溜息を付いた。

老人は続いて薬を飲ませた。 

二日後、婦人は寝床から起きて座る様になった。

老人は家族達に言った。

‟患者を良く看て下さい、お願いです。

私は帰ります。”

‟先生!患者が完全に回復するまで、

此処に留まって下さい。

‟私を待っている人達が居ます。”

‟無理を承知ですが、

先生が使われた薬を教えて下さい。”

‟私が使った薬は荊芥という薬です。”

患者は、産後身体に熱が過度に出た為 

毛穴が大きくなり、

病気の原因になる風邪が侵入し、

やがて

中風になり、ついに昏睡状態に陥ったのです。

この様な病気は取りあえず

身体の熱と風を発散させなければならないので、

それに効く薬を使わなければなりません”

‟ああ、解りました。”

‟荊芥でこういう症状を治療したのは初めてです。

初めのうちは、

その効果が心配でも有ったけれど、

こういう効果が分かったので

これは大変な発見です。”

こういう事実が口伝えで広く知られてからは、

産後中風に広く使われる様になった。

荊芥は神経系統の機能にとても良い効果がある。

発汗させて体内の熱を下げる。

又、風邪に罹り汗が出る場合にも此れを使い、

急性扁桃炎、咽喉炎(いんこうえん)

産褥熱の解熱にも効果がある

有名な荊防散は荊芥と防風を併せて使った処方で、

荊芥が神経の緊張を緩め、

血液の循環を促して汗を出す様にし、

筋肉と皮膚の風邪を止めさせる。

妊婦が出産後、

体力の回復が遅れる場合、

小児の尿をコップに取り、

是に荊芥の粉6gを入れて煎じて服用すれば治療効果がある。

この場合、

荊芥の粉30gを木綿の袋に入れて

患部の上に乗せ、

手の平で撫で押して熱を出す様にすれば効果が現れる。

 

 

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