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本草綱目 北京語の古文体翻訳 柴胡 
 

 

漢方薬を勉強される方の為に翻訳しました。

漢方薬は一つ一つの

単味の生薬の効能効果を掴む事で

処方を正しく使いこなす事が出来ます

症状だけで漢方薬を選び患者さんに

処方すると言う事は

副作用を起こす事になります。

その漢方薬が

冷やす性格? 温める性格? 乾燥させる性格? 

潤わせる性格? 風を除く性格? 暑を除く性格 ?

風 寒 暑 湿 燥 火の邪

 が病気の由来による場合

薬の性格を掴んで処方する事が大事です。

 どのような性格の処方なのか掴む事で 

正しく重病人の方が生きがえる程の

効能効果を発揮します。

それができなければ 

重病人に処方した場合

死に至らしめてしまいます。

将来は 本として出版するつもりです

今は 

漢方薬を学んでいる方々の爲に

お役に立てる事を願って本文を記載致します。

 

著者

韓醫學博士 李豊遠

Donggukk-Royal University of America, LA

(米)Uuin University, Compton 博士取得

 

農學博士 全炳台

(韓)建國大學校 食品生命科學부 敎授

(日)東北大學大學院 博士取得

 

Mieko Kimuro

株)オータニ 漢方藥局


2. 辛涼解表藥

8. 因果応報(柴胡) 

柴胡(Bupleurum falcatum L.)

昔、ある村に、

胡氏の性を持った進氏(官名)が住んでいた。

その家には名前を二漫という年若い作男が居た。

ある秋の日、

二漫は病に罹(かか)ったが、

その病気は、突然寒気に襲われたり、

または熱くなったりする疫病という病気だった。

 寒い時は身体がワナワナと震える程寒がり、

熱くなる時は 

全身が雨に濡れた様に汗だくになった。

胡進士は召使いの二漫の様子を見て、

此れからは仕事もできないだろう

二漫を家に置いても何ら 

得にもなるまいと思った。

進士は二漫を呼んで言い渡した。

“二漫よ、此れからは君を使わない事にしたから

出て行ってくれ。”

‟進士様、貴方もご承知の通り、

私には家が有りません。 

また 父母も居りません。 

天涯の孤児であるのみならず、

今は病気に迄 罹った私に、

何処へ出て行けとおっしゃるのですか。“

二漫は哀れな表情で泣きついた。

‟それはお前の事情で、私の知った事ではない。

仕事も出来ないのに飯だけ減らす君を 

此れ以上

家に置いておく事はないではないか。“

二漫は余りにも薄情な仕打ちだという表情をした。

‟私は 今迄 牛や馬の様に、骨身を惜しまずに

仕事をしました。

それなのに今は病に罹って、

この様な惨めな羽目に陥ったのです。

では、

宜しゅうございます。

私は 此れ迄の出来事を世の中に言いふらす積りです。

 そうしたら世の中では進士様の事を何と言うでしょう。“

進士は彼の話を聞いて慌てだした。

この噂が広がり、

他の作男達に知られたら、自分の家には 

今後 働きに来ないに決まっていると思った。

 そこで低い声で彼を口説き始めた。

‟二漫君、 君は今、 身体が弱っているから、

数日の間 休養をして、身体が良くなれば

何時でも 我が家に来て仕事を続けてもいいよ。

さあ!此れは 今迄の賃金だ“

二漫はどうしようもなかった。

胡進士の家を出た

二漫は、当てもなく歩き続けているうちに段々

足が痛み出し、

あたかも両足に足枷(あしかせ)を

付けたかの様に歩きにくくなった。

寒いと感じたら 

いつの間にか熱に浮かれる

弱り切った身体を引きずって、

可哀想な二漫は辛うじて足を運んでいるうちに、

 大きな蓮池の湖畔に辿り着いた。 

そこには 柳や葦(あし)、雑草が生い茂っていた。

二漫は 此れ以上 歩く気力が無く、

其処の雑草の上に仰向けに横たわった。

 其れからは立ち上がる気力も無く、 

しかも 腹が減って堪らなく、

横になったまま手を伸ばして其の辺りの樹根を掘って

食べ、腹を満たした。 

この様にして 二漫は横に

寝たまま、その場所で7日を過ごした。

7日後には彼が寝ている辺りの

樹皮は皆食べ尽してしまい、

彼は他の食べ物を探す為に体を起こそうとした処、

不思議にも立ち上がれるばかりか 

歩ける位に体が治っていた。

そこで 二漫は胡進士の家に戻って来た。

胡進士は二漫が帰って来たのを

見るや顔をしかめながら、 ‟どうした事か?“

‟進士様は私の身体が良くなれば、

また来て働けとおっしゃったでしょう。“

‟では、お前は身体がすっかり治ったのか?“

‟はい、ご覧下さい。

私は 今は畑に行って働けます。“

話を終えるや否や、

二漫は鍬(くわ)を持ち畑に出掛けた。

 胡進士は何も言えず、

ただ目を細めて二漫の歩いて行く 

後ろ姿を眺めるだけだった。

其れからは二漫はこの病気に罹る事は無かった。

其れから幾月かの歳月が流れた後、

因果応報と言うのか、

胡進士の息子が疫病の病に罹った。

身体が寒くなったり、熱が上がったりするのも

二漫の時と全く変わらなかった。

その息子は胡進士の一人息子だったので、

彼の心労は大変なものだった。

各地方から大勢の医者を招いて診療を試みたが、

此れという効果は得られなかった。

 深い心慮(心労)に陥っていたある日、

ふと彼は二漫の病気の

時の事を思い出した。

‟成る程 二漫も全く息子とそっくり同じ病気だった。“

直ぐに二漫を呼んだ。

“君はこの前の病気をどうやって治したのか?

その時 どんな薬を飲んだのか?“

‟私はどんな薬も飲んでいないのです。

ただ 

そのまま放って置いたら自然に治りました。“

胡進士はまたもや聞いた。 

そこで二漫は詳しく

その時の事を話した。

‟この前、

私は進士様の家を出て当てもなく

歩いているうちに、

村外れの大きな蓮池の岸辺迄来て、

力尽きて倒れてしましました。

 腹が減り、喉も渇いたので、

毎日そこの樹の根を剥(は)いで食べたのです。

‟どんな根だ、 

早く話してくれ。急ぐのだ。“

‟それはただ 焚き物の樹の根です。“

‟うん、その蓮池に一緒に行こう。“

胡進士は二漫と一緒に急いでその湖に行った。

二漫は前に食べた根を剥き取って胡進士に渡した。

胡進士はすぐに家に帰って、召使いに命じて

其の根を綺麗に洗い、煮て一人息子に食べさせた。

数日間 煮た汁を飲ませた処、息子は目に見えて

良くなった。

胡進士は喜びの余り

身の置き所が無い程 嬉しかった。 

そこで 今迄 名前も無かったこの樹根に

名前を付けたがった。

胡進士はいろいろ苦心して

名前を考えて見たが、

良い名前が浮かばなかった。

ついに 飯炊き用の‟焼(しょう)柴(さい)“

の柴と自分の姓である胡を取り‟柴胡(さいこ)“

と名付けた。

柴胡はその枝根を薬として使う。

柴胡にはサポニン

(saponin)と(bupleurumol)等の成分が含まれ、

熱を下げ、肝気鬱結(うっけつ)から

くる脇の痛症(脇腹痛)、頭痛、風邪、

月経不順 または 月経痛に効能がある。

気の虚から来る脱肛、

子宮脱垂(子宮下垂脱)にも効果がある

 

 

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