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本草綱目北京語の古文体翻訳 威霊仙 2話

 

漢方薬を勉強される方の為に翻訳しました。

漢方薬は一つ一つの

単味の生薬の効能効果を掴む事で

処方を正しく使いこなす事が出来ます。

症状だけで漢方薬を選び患者さんに

処方すると言う事は

副作用を起こす事になります。

何故?

頭痛として漢方薬を選ぶとします。

頭痛の原因は色々あります。

脳腫瘍が原因?

貧血が原因?

風邪が原因?

筋肉の萎縮が原因?

虫歯が原因?

寒さが原因?

暑さが原因?

二日酔いが原因?

高血圧が原因?

低血圧が原因?

咳と選ぶとします。

咳の起きている原因として

肺臓の熱からくる咳が原因?

肺臓の冷えからくる咳が原因?

肺臓の乾燥からくる咳が原因?

肺臓の熱と乾燥からくる咳が原因?

肺臓の冷えと乾燥からくる咳が原因?

頭痛にも色々原因が異なります

咳も原因が異なります

頭痛 咳 だけで 処方が選べますか?

何が原因かにより

全く選ぶ 処方が異なります。

その漢方薬が

冷やす性格? 温める性格? 乾燥させる性格? 

潤わせる性格? 風を除く性格? 暑を除く性格 ?

風の邪 寒の邪 暑の邪 湿の邪 燥の邪 火の邪

が病気の由来による場合

薬の性格を掴んで処方する事が大事です。

どのような性格の処方なのか掴む事で 

正しく重病人の方が生きかえる程の

効能効果を発揮します。

それができなければ 

重病人に処方した場合

死に至らしめてしまいます。

漢方薬に 副作用は有りません。

副作用は処方する人が処方間違いをした事により

発生するのです。

副作用を発生させないためには

醫方集解に記載されています

漢方薬の風邪薬 

張仲景(ちょうちゅうけい)の傷寒論を制覇すべきです。 

風邪薬の中の種類には

発表之剤 攻裏之剤 表裏の剤 和解の剤 があります。

上記の剤を全て制覇する事です。

風邪の症状を全て 掴まなければ

風邪から来ている症状であるのか

持病から生じている症状である

のかが判断できないからです。

重病な方に風邪なのに間違って 

血や気を補う製剤を与えた場合

たちまちに風邪が悪化し

死に至らしめてしまうからです。

下記の剤

補養之剤 理気之剤 理血之剤 

祛風之剤 袪寒之剤 清暑乃剤 利湿之剤

潤燥之剤 瀉火之剤 除痰之剤 消導之剤 

殺蟲之剤 明目之剤 癰瘍の剤 經産之剤

全てを制覇する事で 治せない疾病は無いのです。

一人の方が ブドウ膜炎 アルコール依存症 不眠症

肝炎 間質性肺炎 肩凝り 頭痛 腰痛 

皮膚病 下痢 胃痛 過敏性大腸炎 クローン病

鬱病 等々 数多くの疾病をお持ちだとしても

上記の薬を 制覇すれば 漢方薬 のみで

全て 色々な病院廻りをすることなく 

健康な状態に戻してあげる事が出来るのです。

漢方薬を学んでいる方々の爲に

お役に立てる事を願って本文を記載致します。

著者

韓醫學博士 李豊遠

Donggukk-Royal University of America, LA

(米)Uuin University, Compton 博士取得

 

農學博士 全炳台

(韓)建國大學校 食品生命科學부 敎授

(日)東北大學大學院 博士取得

 

Mieko Kimuro

株)オータニ 漢方藥局

 

8.去風湿薬 

病気の夫に対する妻の純愛譜(威霊仙 いれいせん)

中国の河南省には古都の洛陽があり、

その南、

すなわち嵩縣の西南側には雄大な山脈がある。

その山脈には

牛がうつ伏せたような形の伏牛山がある。

伏牛山には小さな山間村が一か所あった。

その村には 

とても仲の良い夫婦が住んでいた。

彼ら夫婦は父母もなく子供もなかった。

彼らはいつも一緒に仕事をし、

生活には別に苦労せずに暮らしていた。

ある年の9月、

毎年いつもなら秋風が吹いて、

涼しい頃であるのに、

とりわけて その年は昼には

猛暑が続き熱風が村全体を襲った。

それでも、その年は

適当な雨のお陰で豊作が期待され、

豊かな収穫を予想していた。

ある日の夜、

夫は畑での仕事を終えて家に帰って来た。

顔中が泥だらけだったので、

婦人はたらいに水をくんで来て、

夫の前に押しやった。

「顔を洗いなさい。」

夫が顔を洗う間に婦人は食膳の支度をした。

食膳には酒がのっていた。

彼は婦人に有り難く思いながら、

いろいろと話し合いつつ

食事を終えた。彼は婦人に、

「先に寝床に入りなさい。」

彼は酒を飲んだせいか、

全身に熱が出て、

門の外の階段の脊柱に寄りかかって座り、

風に当たっていた。

畑での仕事は辛かったけれども、

夕方の酒と食事は1日の疲労を忘れさせた。

休んでいるうちに、

石階段に座ったまま眠り込んでしまった。

先に寝床に入って寝ていた婦人が

夜中に目を覚まし、横に夫がいないことを知り、

夫を呼びながら外に出て来て

石柱に寄りかかって寝ていた夫を起こしたが、

彼はすでに風に侵(おか)されて

四肢(しき)が動かせなくなっていた。

夫は立ち上がろうとしたが、

そのまま地べたに倒れてしまった。

婦人は 夫を助けて家の中まで抱え込んで、

辛(かろう)じて床に寝かせ、

夫の足を踏みながら聞いた。

「一体、どうしてこんな事が起こったんですか?」

夜が明けて、

婦人は急いで医者を呼んで薬を飲ませたが、

病気は治らず悪くなるばかりだった。

妻は真心込めて看病し、

いつの間にか10年という歳月が流れた。

夫は中風で下肢(かし)が利(き)かなかった。

手足まで麻痺していた、

全身風湿邪の侵入で、

一人では寝返りをうつことも出来なかった。

病気にかかった夫は、

自分の妻が自分の病気の看護で

身体が衰弱してゆくのを見て、妻に話した。

「俺の病気は決して治らない病気らしい。

貴方が毎日、私の病気の看護をしているうちに

貴方まで衰弱してしまうようになったんだね。

これからは 貴方の身体も考えねばならまい。

私を見捨ててくれ。」

夫は話終えてから、涙をぼろぼろと流した。

妻は夫を抱きしめて泣いた。

「いいえ、私は貴方の病気を必ず治してあげます。

時間がいくらかかっても、きっと治します。

もしも治せなかったら、

私も貴方の後をついて行きます。」

二人はとめどなく涙を流しながら、妻が言った。

「明日から二人で力を合わせて病気を治療しましょう。」

翌日の朝、

妻は近所の人達の助けで、

真竹で作った軽い寝室に夫を寝かせ、

人の往来が多い道端に連れて行き、

自分はそのそばに座って大きな声で叫び上げた。

「皆様お願いです。

私の夫の病気を治してください!」

道行く人々は 皆同情して足を止めた。

このようにして10日程過ぎた。

今はその婦人も疲れ果てていた。

夫は疲れきった妻に向かって話した。

「もう10日も過ぎたのに、

まだ私を救ってくれると言う人は現れない。

このままでは 

貴方まで病気になって倒れてしまうだろう。

もう家に帰りましょう。」

すでに日が暮れて黄昏(たそがれ)になり、

いつのまにか夜になって、

多くの家からは燈りが見えた。

丁度その時、婦人の前に一人の老人が現れた。

彼は杖をつき、

肩には大きな風呂敷を背負った

白い髭(ひげ)の老人だった。

その老人は医者だった。

「貴方の夫の病気は風湿邪にかかった中風です。」

老人は肩に乗せていた風呂敷の包みを降ろして、

その中から薬草を取り出した。

「奥様、これからは心配しないで下さい。」

婦人は膝を折り、

頭を下げて感謝の気持ちを示した。

10数年の間、

ひたすら夫の病気を治す為に生きてきて、

最後には道端にまで出て来たのだ。

今になって初めて本当の医者に巡り合ったと思うと、

感激の涙が溢れ出た。

夫も泣いていた。

夫婦は医者と共に家に入った。

医者は婦人に薬を煮る方法を教えてくれた。

翌日の朝、医者は婦人に薬草を見せてくれた。

「この薬草はこの近所でも手に入れられます。」

医者は婦人を連れて山に行き、薬草を採集した。

婦人は薬草を採りながら医者に聞いた。

「お医者様!

この薬草で本当に病気を治す事ができるんですか?」

婦人は信じられなかった。

山にはこういう草はいくらでもあった。

しばらくして薬草は籠に一杯になった。

家に帰って来て、小さい根は切り捨て、

水に浸し、根を指の節位の大きさに

切って乾かした後、

米で作った黄酒にいれて置き、

その後、

釜に入れて炊き、

患者に1日3回ずつ飲ませた。

また、

薬材を粉にし、食酢と練り混ぜて、

四肢の関節に包み付けた。

幾日も経たないうちに

患者は四肢を動かし始め、

一か月後には益々良くなり、

数カ月後には杖をついて歩ける位良くなった。

10余年を病魔に苦しめられた夫は、

本当に想像さえできない程良くなった。

ある日の朝、

夫婦と医者は朝の食事を終えて別れる事になった。

「お医者様、我が家にもっと、

長く滞在する事にして下さい。

私達夫婦は本当にどうやって

恩返しをしたらいいのか分かりません。

私達には子供もいないし、

父母兄弟も有りません。

私達は生みの親同様に対応します。」

「有難う、だが他の所でも

私を待っている人々がいます。

何よりもこの薬剤を作る方法を

よく記憶しておきなさい。

今後、

この村に同じ患者が現れたら、

あなた方が私のように彼等に教えてあげなさい。

そうすれば多くの患者達を救う事になるでしょう。」

「お医者様、この薬の名前は何ですか?」

「まだ名前はないんだが・・・

威霊仙(いれいせん)と

名付けたらどうだろうかね!」

「威霊仙ですか?」

「威は強いという意味であり、

霊仙は神仙のように効果が霊験だという意味だ。」

医者は大きく笑ってから立ち去った。

この時から伏牛山一帯の人々は

その薬草を威霊仙と呼び、

風湿邪による神経痛、

膝と腰の痛み、麻痺等に威霊仙を

使用して良い効果を得た。

 

 

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