NHK  最新科学が解き明かした東洋医学の力 六君子湯症状漢方の間違い 

 

 

その中で漢方薬は 10分程度 紹介されました。

放映中に 医師が言われました。

「人参養栄湯が 認知症に

六君子湯が寿命を延ばす

性格を治すのもある。」

医師の言う言葉は 重い

患者さんは

魔法や暗示にかかるほど

其れだけに 

発言には責任があります。

 

この放送を見た人認知症や寿命を延ばしたい人が

人参養栄湯や六君子湯を買いに走るでしょう。

人参養栄湯と六君子湯の売り上げが伸びる。 

とんでもない事です。

 

漢方薬は風邪薬の種類には

発表剤 攻裏の剤 

表裏の剤 和解の剤があり

和解の剤以外は

痴呆症を改善したり

寿命が伸ばしますし

性格もよくなります。

 

臓器が丈夫になりますと

行き過ぎた感情 

怒り 恐れ 憂鬱感 悲しみ 喜び過ぎが改善され

温和な穏やかな性格になられるのです。

付き合いずらい性格と思っていた人が

漢方薬を服用されると

温和な性格になられます。

そのような方々が言われます

廻りの人が急に優しくなりました。

違います

温和な性格に戻ったため 

周囲も優しく接する事ができるようになっただけの事です。

 

漢方薬は 

風 寒 暑 湿 燥 火 

血の虚 気の虚 血と気両方の虚 (不足)

虚とは不足と言う意味に捕らえて下さい。

 

病気の原因は何なのかで

 漢方薬を選びます。

病名で選ぶものでは ありません。

 

病名で選ぶやり方が 

副作用を発生 させるのです。

 

特に 病院は薬局と違い 

重症な方が行かれる所です。

 

重症な方に症状だけで 

漢方薬を選ぶ事は大変危険な事です。

死に至らしめてしまいます。

 

漢方の薬剤が50~80%とと言うような

薬の成分が少ない漢方薬は

副作用も序々に出る為

気が付かない。 

効果もわからない。

 

具合が悪いのは

漢方薬の見立て違いで

症状が悪化しているとはとらえず

年のせいだと思う方が多いようです。

 

 六君子湯は 除痰の剤です

漢方薬には 

風邪薬 

(発表剤 攻裏の剤 表裏の剤 和解の剤)

補薬 理気の剤 理血の剤 祛風の剤

祛寒の剤 清暑の剤 利湿の剤 潤燥の剤

瀉火の剤 除痰の剤 消導の剤 

収濇(しゅうしょく とどこおり)の剤 

殺蟲の剤 明目の剤 

癰瘍(癌 腫瘍 出来物 ニキビ)の剤 

經産(女性の病気 生理 不妊 妊娠 出産の剤) 

救急良法 に分かれて治療薬が揃っています。

 

 浮腫みの場合

全身が浮腫むでしたら

湿を取り除く事を考えます。

湿の邪から発生している症状だからです。

 

水が多い事から発生している症状ですので

水を排出して浮腫みを取る剤

則ち利湿の剤の中から漢方薬処方を探す

 その湿の滞りが 

気の不足によるものなら 理気の剤も探す。

 

そして

それが何処の臓器から来ているのか探すのです。

 

気の不足で来ているのか?

血の不足で来ているのか?

肝臓の水の関所が閉まったのか?

腎臓の水の関所が閉まったのか?

心臓の力が落ちてが原因なのか? 

何処から来ているのかを探すのです。

 

六君子湯は除痰の剤です。

湿が多いと痰が発生します。

気が足りないと 

湿が滞り 痰が発生します。

湿が多いと

頭痛も目眩も耳のつまりも

鼻水鼻づまり 動悸も発生しますし

眼圧も上昇します。

 

湿が長い間 滞りますと 

痰となり 

肩にたまれば→ 五十肩 

心臓に溜まれば→ 狭心症

お尻に溜まれば→ 痔が発生すると

醫方集解には記載されています。

 

 

 

その為 除痰の剤は

湿をとり除きながら 

気を増す剤となります。

 

気は水の道を管理しています。

気が不足すると いたるところに気が滞ります

気が滞るとそこに水が溜まるのです。

気を増して 

水の滞りを改善するために

気を増す漢方薬が必要となるのです。

 

胃腸の弱い方にこの剤は良く使用します。

しかし

胃腸の強い体質の方(腎臓の弱い体質の方です。)

腎臓の弱い体質の方は

胃腸が強い 

消化吸収力も消化力も旺盛です。

 

その為に

気が充分に足りています。

 

腎臓は肺臓の親から

水を貰って成長している臓器です。

水が不足しやすい臓器です。

水が不足しますと 便秘になりやすい。

除痰の剤は湿を取り除くのです。

 

胃腸が元気な人は 

消化吸収力が強いため 気は旺盛です。

 

逆も言えます。 

気が旺盛な為

消化吸収力や消化力が高い。

 

気が旺盛な方に気を与えると 

気が旺盛過ぎ

気が余り過ぎて火となります。

程良い火は気を作りますが

多すぎる火は害となります

まず 不眠になります。

 

六君子湯の合わない体質の方は

胃腸が強くて 腎臓の弱い方です。

胃腸が強い方は飲む必要が無いと言う事です。

 

そのような胃腸の強い方が

六君子湯をのみますと

早い方ですと 

六君子湯 1日分で便秘になります。

 

これを 寿命を延ばすからと 

飲み続けますと

酷い便秘となり 

救急車で運ばれる程の

酷い便秘になる方もおられるのです。

病院で大便を出してもらわなければ出ない程の

便秘となる事があるのです。

 

漢方薬は五行説

木(肝臓の弱い体質の方)

 火(心臓の弱い体質の方)

 土(脾臓の弱い体質の方)

 金(肺臓の弱い体質の方)

 水(腎臓の弱い体質の方)

 の体質により 

同じ症状であっても

薬がかなり異なります

 

漢方薬を勉強されておられる方々の為に

醫方集解北京語の古文体を翻訳し

記載します。

 

六君子湯は除痰の剤です。

除痰の剤の解釈

痰が生じる源は一つに不(あらず)

有る者は熱によって痰が生じる。

有る者は気によって痰が生じる。

有る者は風によって痰が生じる。

有る者は寒によって痰が生じる。

有る者は湿によって痰が生じる。

有る者は暑によって痰が生じる。

有る者は驚きによって痰が生じる。

有る者は多く食べる事によって痰が生じる。

有る者は冷たい物を食べる事によって痰が生じる。

有る者は酒を嗜好した事によって痰が生じる。

有る者は脾臓を虚にした事によって痰が生じる。

俗にいう百病は痰が生じる事に由来する。

 

寵安常(ろうあんじょう)曰く

善く痰を治療する者は

痰を治療せざるして 気を治療する。

気が順じれば則ち 

一身の津液は

気に従って順じていく。

 

準縄曰く

痰ができるのは

脾臓の気が不足しているのによる。

※脾臓と胃腸は一体です。

脾臓は

消化力 消化吸収力をする力(気)

を製造する臓器です。※

 

何故なら

脾臓の気が不足している故に

精力を肺に至らしめる事が出来ないから

痰が生きれる。

 

そして鬱積して 痰になっていく。

 

痰を治療するには

宜しく 

先に脾臓を治療すべきである。

 

脾臓を治療すれば健やかに常に運行する。

 

痰は自ずから化(とけ)る。

 

腎臓が虚で水を制する事ができないと

水も泛(あふれて)痰となす。

 

此れは火の無い痰である。

そういう場合 

痰は清くて稀(まれ)

(濃淡でなく水みたい)

陰が虚で 火が動いているから

火が 鬱結して痰になっている。

此れは 火のある痰である。

 

そういう場合 

痰は稠(ちゅう しげる)

濁っているのりみたい。

 

痰の證が 初めて起きた時は

発熱して頭痛

これは外感の表の證の類に(似ている)

久しく(長期間)すると

朝 咳して 夜 重くなる。

 

又 

陰の火によって内傷の類(にている)

手足に走って行って節(ふし)が

疼痛(とうつう 痛い)

又風の證にも類(にている)

但し肌の色は故の如し(ごとし)元来と変わらない。

脈が滑って下の方がととのっているから異なる。

 

湿の痰による症状

一切の痰飲が病になって

咳したり膨満感があったり

嘔吐したり 

悪心 (きもちがわるい)

頭がふらふらして 心が動悸する。

 

脾臓が虚(不足)

だから

健やかに運行できない。

 

則ち 痰が生じてくる。

稠(ちゅう 硬い)粘っているのは痰と為(なす)。

 

稀(まれ ねばってないのは) 飲となす。

水湿だと水分代謝が悪い 

それが基本となる。

 

そういう場合 

火を得ると痰が鬱結する。

気に随って(したがって)昇降する。

 

肺に在ったら 則ち咳をするし

 

胃にあると嘔吐する。

 

頭にあると目眩(めまい)する。

 

心にあると動悸する。

 

背中にあると冷えるし

 

脇腹にあると膨張する。

 

その変り具合は勝窮(しょうきゅう)

不可(べからず)窮(きゅうとは きわめる事)きわめられるも

ではない(色々変化していく)

 

二陳湯の処方

半夏 2銭 (7.5g) 

陳皮 茯苓 各1銭(3.75g)

甘草5分(1.875g)

生姜を加えて煎じる

生姜は半夏の毒を制する。

 

陳皮 半夏はその陳久(ちんきゅう)

なるものを尊ぶ(古いほどよい) 陳とは古いと言う意味

古いと則ち乾燥を散じる患い(わずらい)が

無いから 故に二陳と言う。

 

痰を治療するのは二陳が通用する

風痰なら南星 白附(白附子)皂角子 竹瀝を加える

寒の痰は半夏と生姜汁を加える

火の痰は石膏と青黛を加える

湿の痰は蒼朮と白朮を加える

食の痰は山査子 麦芽 神麴を加える

老の痰(咳が長い)枳實 海石 芒硝を加える

気の痰は香附 枳殼を加える

脇の痰は皮の裏(中で)膜の外

(中だけど膜の肉の外)にあるから

白芥子を加える

手足の痰は竹瀝を加える

 

此れは足の太陰(脾臓)

足の陽明(胃)の薬也

 

半夏は辛温で体を滑るから性格は燥(乾燥)

水を行かせ 痰を利し君となす

痰は気の滞りによるものだから

気が順じれば則ち痰は降りる。

 

故に橘紅(半夏 陳皮)を以て気を利し

痰は湿に由来するから

湿が去ればすなわち痰は消える。

 

故に茯苓で湿を滲出する為に臣

中(胃 脾)が不和だと則ち

痰と涎が聚(しゅう あつまる)

 

又 

甘草で以て

中(胃腸)を和し 

土(脾臓胃腸)を補う

為に甘草は補佐也

 

内経曰く

痰が有って咽喉が渇くのもある

宜しく半夏を除いて代わりに貝母 栝樓を使う

 

呉鶴皋(ごかくこう)曰く

渇して(かつ)水を飲まない者は

喝しているといえども猶(なお)半夏は宜しい。

 

此れは湿が本になっているから

熱は標(ひょう 表面に現れる熱みたいだけど湿が非常に酷い)

按うに(しらべるに)

貝母は寒で潤うから肺家(肺臓)の

乾燥してる痰を主る(つかさどる)

半夏は温まると乾燥するから脾臓の湿痰を除く

 

寒と温は乾燥させるのと潤うのとで各々異なる

或いは誤って薬を施したら害をおよぼすのは

浅く匪(あらず 非よりこの文字は強い意味をあらわす)

非常に大変と言う意味

だから用いる者は宜しく審査すべきだ。

 

血が不足しているので陰の血が逆上する→

それによって肺の気が傷を受けている→

粛清の令が下に行く事ができない→

だから したい事が出来ないから→

津液が濁ってくる。

津液が濁るから→痰を生んで血を生まない

こういう場合名前を燥痰という。

 

当たり前は潤いの剤を用いる。

地黄 天門冬 麦門冬 枸杞の類を用いる如し

とはそんな類で用いる

それによって陰を滋して 火を降ろす

 

痰は自ら清まる

若し 

乾燥している痰なのに

誤って二陳湯を投与すると

ただちに危ない状態が見られる

(二陳は乾燥させるから)

 

有る者は痰が手足に流入して肩や背中が痛い

手足が余り動かなくなる。

罷(ひとは もういい 終わりという意味)

こういう場合に誤って風(神経痛)となせば

則ち その治療に非ず

宜しく導痰湯がよい

木香 麻黄を加える

凡そ 痰飲が変わって色んな症状が出てくる。

当たり前は飲を治療するのを先となす。

 

飲が消えれば自ずから治る。

頭の風で眉毛の稜(りょう こめかみから上)が

痛い時に風の薬を投薬して効果無の場合

痰の薬を投薬したら効果が見られる。

 

又 

目の充血して明るい(恥ずかしい)とは目を閉じる事

そういう場合 涼薬を与えても治らない

そう言う場合 痰を治療する薬を与えたら

畀(ひ かつぎあげる )すぐ治る。

 

凡そ 

このような類は(言うに足らず 沢山ある)

 

有る者は座っている所に痰を吐いて

満地(地上に沢山ある)

 

ところがあまり硬く無く粘らない

沫(つばき まつ )が多い

此れは気が虚で涎をとうせいする事が出来ない為

このような場合

下痢の様な薬を用いてはいけない

宜しく 六君子に益知仁を加えて服用する。

二陳湯に人参白朮を加えたら

六君子湯という

気が虚(不足)で痰が有るのを治す。

 

二陳湯から茯苓 甘草を除いたら陳皮半夏湯という。

陳皮半夏湯に再び桔梗を加えた物を桔梗半夏湯という。

二陳湯から陳皮 甘草を除いたら半夏茯苓湯という。

半夏茯苓湯に再び生姜を加えたら小半夏加茯苓湯という 金匱

並びに水の気があって嘔吐するものを治療する。

二陳湯に黄芩を加えたら茯苓半夏湯という。

熱の痰を治療する。

二陳湯に黄連 山梔子 生姜を加えたら

二陳加梔連生薑湯という。

横隔膜の上の熱の痰で人をして嘔吐させるそれを治療する。

生薑を除いたものは

嘈雑(そうざつ わずらわしい)それを治療する。

 

二陳湯に砂仁 枳殼を加えたら名前は砂枳二陳湯という

 痰を行かせて気を利する。

 

二陳湯に膽星と枳實を加えた物を

導痰湯という

頑固な痰で膠(にかわみたい)に硬い

二陳でなければ除去できる所でない

膽星を加えたのは以て半夏を助ける

枳實を加えたのは以て牆(そう 守っている)

倒す 効力をなさせるため

枳實は下すから。

 

再び導痰湯に菖蒲を加えたら驚きやすいとか

動悸 健忘する怔忡(胸がドキドキ)

不寐(ねむれない)

寐(ねる)とは熟睡では無く

ちょっとうたたね横になる

という意味

 

導痰湯に木香 香附 を加えたら順気導痰湯という

痰が鬱結して胸が膨満感

フーフー言って 咳して気が上がってくるのを治す。

 

二陳湯に枳實 栝樓 菔子 山査 神麴を加えたら

食が積の痰 咳 それによって発熱してるのを治す。

 

二陳湯に蒼朮 枳殼 片子 薑黄を加えたら

加味二陳湯という。

痰が目を攻めて腫れている

並びによく酒を飲む人で上腕部が重い痛い

麻木(しびれる)のを治す。

 

二陳湯から甘草を除いて乾薑を加えて

薑の汁で薬丸にしたものを温中化痰丸という。

胸膈が寒の痰(硬くない痰)によって快くない。

 

二陳湯から茯苓 甘草を除いて黄連神麴を加えて

糊状にして薬丸にする。

薑湯で服む 名前は三聖丸という。

痰の火が嘈雑(わずらわしい)

心がどこかにひっかかってつるされているみたいで飢える 

お腹が直ぐ空くのを治す。

 

単味の陳皮と生薑の2つで橘皮湯という金匱

乾嘔吐と噦(エツきたないのを)嘔吐する。

及び手と足が厥(ひきつけする者)を治す。

単味で半夏と生薑汁を加えたら生薑半夏湯という。

金匱曰く

似喘(フーフー言うみたいだけどしない)

不喘(ぜんそくみたいで喘息でない)

似嘔(はくみたいだけど)不嘔(はかない)

似噦(きたないのがでるみたいだけど)

不噦(でない)

心の中が憤憤然(どうしようもない)のを治す。

 

二陳湯の処方で半夏を醋で煮て陳皮を除いて

薑の汁で薬丸にする消暑丸という。

 

醫方集解の本に記載しています。

ただ これらの処方を用いる者が

どれだけ円熟して

どれだけ活用できるかにある。