ドクターTV 山口きらら  何故日本の漢方薬は効かないのか?

木室ミエコの漢方の先生が

私に話してくださった事です。

台湾人の方で日本に帰化された

先生は 華僑です。

少年期に文学少年だった為

北京語の古文体の本を翻訳するのは 

お手のものでした。

中国の歴史書を沢山読みこなしている為 

良く 中国の歴史

歴代の皇帝や家臣のお話しをして下さいました。

そのなかで

歴史書は権力者によって書き替えられる。

しかし

漢方の本は書き換えする事はない

漢方の本は代々 

国医 (王様の主治医)が記録をしてきた

 もし その漢方薬が嘘の記録により 

効かない場合

それを記録した国医の一族は

皆殺しにあう

そのため 

漢方の記録は正しく 

受け継がれてきたと。

 

日本は明治維新で廃仏毀釈したと同時に

漢方薬も廃止した。

台湾は日本に植民地として

統治された 50年間 

漢方薬を廃止され 漢方医は地下に潜った。

 

日本の漢方薬が効かないのは

北京語の古文体で記載された

漢方書物の翻訳違いをしているからだ。

 

台湾では日本の大学に留学して 

日本の 誤った漢方薬を大学で学んだ

人達が日本留学という箔をつけて

台湾の大学教授となり 

間違った漢方を大学で教えている。

非常に嘆かわしい事だ。

経済が世界一になると 

漢方まで

 世界一だと勘違いされるようなったと。

 

 

そのため

日本の漢方の本は一切使用しません。

 

まず 基本は醫方集解(いほうしゅうかい)

 

考選部規定中醫師考試必讀

清・新安汪訒庵編著 

醫方集解  第一書店印行 

 

と言う 北京語の古文体で書かれた 

漢方医になる為の必読書

を使います。

この書物は 

300年程前 漢方の素晴らしい本を全て

集大成させ 記録された本です。

この一冊をマスターすれば

全ての病気に対応できる

総合病院として成り立つ事ができる

と漢方の先生は言われました。

本当にその通りです

漢方の現場で 

書物に記録された 意味や解釈

を患者さんで確認してきました。

 

漢方の書物は

台湾の本屋さんで購入しています。

しかし

現在 台湾では 醫方集解は

難しすぎて 読めない

古文体ですから 

漢方医を目指す人が読まないというのです。

勉強しないんですね。

だから 廃盤になってしまいました。

との本屋さんのお言葉です。

台北では購入できませんが

まだ 南の商業の町 

高雄(たかお カオション)の本屋さんに行きますと

購入できる本屋さんがあります。

 

漢方の先生が言われました。

韓国も中国も漢字を捨てた。 

韓国はハングル文字

中国は簡体字(かんたいじ、中国語: 简体字、拼音: jiǎntǐzì)

台湾と日本だけが 漢字を使っている。

だから 

この北京語の古文体は

日本と台湾の人は読めるのだと言われました。

 

そのため

私(木室ミエコ)の漢方の勉強法は 

日本の漢方書物は使用しない

北京語の古文体で書かれた

原本のみを活用しています。

 

また  現在 

病院で活用されている

症状漢方

症状で薬を選ぶという行為

これは

漢方ではあっては ならない事です。

例えば 分かりやすい例として

 

頭痛

頭痛の原因は

脳腫瘍からくる頭痛

風邪からくる頭痛

高血圧からくる頭痛

低血圧からくる頭痛

雨の前になると痛む頭痛

肩こりからくる頭痛  等々 

いろいろ 異なった原因があります

原因が違うのですから 

使用する漢方薬材は全く異なります

 

しかし

症状漢方では

頭痛で選ぶ

この選び方に医師が

疑問を抱かない事も不思議です。

漢方に深い知識が無いために

この選び方がおかしい事にも気づかない

恐ろしい事です。

 

病院は薬局と違い

重症な方が行かれる医療機関です。

そのような重症な患者さんに 

漢方薬の知識がない症状で選ぶような医師に

漢方薬を処方させる事は 

患者さんを死に至らしめるようなものです。

 

だから 

簡単に副作用を出すのです。

副作用がでれば 

甘草が悪い 黄芩が悪い

補中益気が悪いと

漢方薬のせいにする

 

古来から

副作用を出して

患者さんを死に至らしめた漢方医は 

刑罰を受けてきました。

肺臓に穴が開くほどの百叩きの上に

3年間の牢獄生活です。

しかし 日本では 漢方薬のせいにする

 

むかし

私が20代の頃 

草や木が何で病気に効くものかと

漢方薬は  散々に

叩かれていました。

草や木だから使い間違えても 

副作用が無いと侮っているのでしょうか?

漢方薬は

処方成分を見て効能効果を判断する。

此れが基本です。

 

漢方薬で副作用を

出した場合の昔の処罰の受け方です。

北京語の古文体の 本草綱目を翻訳しています。

本を出版する為に 翻訳しました。

著者

韓醫學博士 李豊遠

Donggukk-Royal University of America, LA

(米)Uuin University, Compton 博士取得

 

農學博士 全炳台

(韓)建國大學校 食品生命科學부 敎授

(日)東北大學大學院 博士取得

 

Mieko Kimuro

オータニ漢方 漢方藥局

  1. 解表

       1. 浅はかな弟子(麻黄)

     

昔、ある山村に、

薬草を採集する老人が住んでいた

この老人には息子が居なかったので、

代を継がせる事が出来なかった。

その上、薬草の知識を伝授する事も

出来ないので、弟子を一人取る事を決めた。

処が、この弟子は欲が深くて傲慢だった。

薬草に対する知識を少しだけ 

得る様になると恩師の老人を 

眼中にも置かず、

こっそり 薬草を盗み売っては 

そのお金を横領する様になっていた。

老人は弟子の態度が気に入らなかった。

遂に老人は決心した。

‟お前は既に薬草に対する採集法を学んだ

此れからは独立して行きなさい。“

“ハイ、承知しました。”

弟子は、もっと 

恩師の傍らで薬草について学ぶべきであったが、

今更 

如何しようも無いのでこの様に返事した。

 

しかし、老人は考えた

‟彼の経験不足が心配だな。“

全てに用心深さが無いのが

気になった末、念の為

次の様に付け加えた。

‟葉が無い薬草の場合は

根と幹の使用法が違う。“

 

幹は汗を出す発汗作用が有るのに対し、

根は汗を止める作用がある。

人の生命は天によるけれども、

万が一にも薬を誤って使用すれば、

薬が反って人を殺す事も有るという事を

肝に命じなければならない“

もう一度注意を促しながらも

老人は気が気でなかった。 

その場で暗誦を繰り返し、

心深く記憶に残る様に言い聞かせた。

しかし 

弟子は、此れから独立していく

喜びに気が浮かれ、

此れ以上 

老人の小言は聞きたくないという気持ちで、

老人の注意などには耳を貸さなかった。

或る日、

弟子は恩師の老人に別れの挨拶を告げて、

薬草の採集販売を始めた。

 

老人と別れた後、

弟子は益々 肝が太くなり、

薬草に対する知識が不足している

にも関わらず向こう見ずに患者を治療した。

遂に葉が無い薬草を誤って使い、

人を殺してしまった。 

死んだ人の家族らは、 

役所に彼を訴えた。

“君は薬草に対する

知識を誰に習ったのか?”

役所の役人が尋ねると、

彼は老人の名前を告げた。

 

老人はすぐに証人として

尋問され役所に連れて行かれる事になった。

“一体 どの様に教えたら、

患者が薬草を食べて死ぬ様な事になるのか?

‟私の話を聞いて下さい。

私は弟子が失敗するのを恐れ、

葉が無い薬草に対する用法を

歌にして暗記する様、

彼に特別に注意を与えました。“

役所の役人は、

弟子にその歌を暗誦させてみる事にした。

‟汗が出る様にする時は茎を使い、

汗を止める様に

する時は根を使う。“

もし 誤って使用すれば命を落とす。

(発汗時用茎、止汗時用根、弄錯就没命)“

 

弟子はさらさら暗誦した。

“では尋ねるが、

患者は汗を流していたのか?”

‟はい、全身に汗を流して居ました。“

“君は 何を与えたのか?”

‟茎を与えました。“

 

‟何と!

 汗を流している人に、

どうして汗が出る様にする

発汗薬を与えたのか

 

弟子は棍杖で40回打たれ、

監獄に3年間投獄された。

監獄に投獄された弟子は、

胸中深く 後悔し反省した。 

刑を終えて出所すると、

そのまま恩師の老人の元を訪れて 

心より謝罪した 。

‟此れからは私は生まれ変わった積りで、

今後の人生を医術に献身する様、

決心しました。“

老人は、

弟子が心から悔い改めた事を見て、

改めて弟子にする事に決めた。

あらゆる薬草の使用法を教え、

弟子も熱心に勉強した。 

葉が無い薬草の使用法も詳細に習い、

慎重に扱わなければならない事も

充分に解るようになった。

そして、

この薬草の名前を

麻煩草(まはんそう)と変える事にした。

麻煩は面倒臭い、煩わしいとの意味である。

別の言い方をすれば、

薬草の使い方に誤ちをなせば、

いろいろ面倒臭い事になるという意味だ。

後々、

この薬草の根が黄色である事から、

後世の人々が麻黄(まおう)と

名前を変え、今に使われている。

葉が無いので、

通称、無葉草とも言われている。

 

麻黄は、風邪の初期に

汗が出ない時に使われる風邪薬で、

咳を止め、

風邪の為 体に痛みが有る時も痛みを取り除いてくれる。

エフドリン(ephedrine)が入っており、

心臓を比較的強く興奮させ、

心筋の収縮力を強めて血流量を増加させ、

血圧を高めて血管の収縮作用と弛緩作用をする。

冠状動脈、脳、筋肉血管を

拡張させて血流量を増加させ 

腎臓、脾臓等内臓と皮膚粘膜血管を

収縮して血流量を低下させる。

膀胱の括約筋の張力を増加させ、

夜尿症にも効果がある