1割負担なら月額約30万円。

残りの9割、270万円は国の負担に…

薬事全般に目を向けますと、

やはり最近の話題となっているのは

昨年12月17日に厚生労働省が肺がんに対して承認した

「オプジーボ(一般名ニボルマブ)」という新しい抗がん剤です。

もともとは皮膚がん(悪性黒色腫など)に対し

処方されていた薬剤ですが、

今回は肺がんに対しても有効性が改めて認められ、

適用拡大をしたという経緯です。

また、この新薬については、

薬ががんに対して効果を及ぼす方法(機序)が

いままでの薬剤とは異なり、

免疫に作用してがんの進行を抑えるという仕組みであるため、

一部のほかの抗がん剤と併用しやすいという利点があるといいます。

昨年、肺がんに対する一般的な治療法として

投与されることの多いドセタキセルという

抗がん剤に比べて、生存期間がおよそ3ヶ月程度伸び、

能書きを読むならば「オプジーボの1年生存率が42%となり、

ドセタキセルの24%と比較して優位性を示した」ということで、

劇的な改善ではないものの充分な治験成果であると言えます。

その後、複数の医療機関で実際に投薬され、

相応の症状の改善が見込まれている薬剤であるため、

確かに効果が出ているのでしょう。

この効果のある抗がん剤である

「オプジーボ」の最大の問題点は、

保険適用されており、

しかも大変高額であるという点です。

今回、問題となったオプジーボは、

当然のことながら高価な薬剤である分、

大変な話題になりつつありますが、

一方で従来の分子標的薬もクリゾチニブ(ファイザー社のザーコリ)が

月間約72万円、ベバシズマブ(ロシュ社のアバスチン)が

月間約65万円と、従来の抗がん剤治療に比べると

10倍近い治療薬の高騰が問題視され始めています。

このオプジーボは日本においては保険適用がなされ、

高額療養費制度によって患者の所得に応じて

自己負担には上限が設けられることになるため、

実際の負担額は上下しますが

最大でも月額25万円程度、低所得者のシーリングであれば

3万5,400円の最低価格で

これらの高額治療が受けられることになります。